Chia NetworkおよびネイティブトークンXCHの概要 消費電力問題を解決するパブリックチェーン

前提

ケンブリッジ大学の報告書によると、ビットコインのマイニングには年間120Twh/時間以上の電力が消費されており、マレーシア、スウェーデン、アルゼンチンなどの国よりも多くの電力を使用していると試算されています。
このような背景もあり、昨今、ビットコインのコンセンサス・アルゴリズムであるプルーフオブワークは電力を無駄に消費しており、二酸化炭素の排出を間接的に行っていて環境にも悪いという批判が強まっています。
そのような問題があることから電力消費量が少ないコンセンサス・アルゴリズムが多数のプロジェクトで導入されていますが、Chia Networkもその一つのパブリックチェーンです。 
Chia Networkのブロックチェーンは、PoST(Proof-of-Space and Time)と呼ばれる新しいコンセンサス・メカニズムを採用しており、ネットワークのセキュリティやトランザクションの検証に行う計算をCPUなどの演算機械で行うのではなく、代わりに専用のメモリーまたはディスクの容量を証明することで行っています。これにより演算における電力消費量を少なくすることを可能にしています。
また、ChiaはイーサリアムにおけるSolidityやEVMなどと同様に、ChialispというLispベースのスマートコントラクトを実行するためのプログラミング言語やCLVM(Chia Lisp Virtual Machine)というバーチャルマシンも用意されていることから、チェーン上でdAppsを動作させることも可能となっています。
他の分散型ネットワークと同様に、ネイティブトークンXCHがあり、ネットワークのセキュリティを向上させた参加者に対する報酬やトランザクション手数料の支払いなどに用いられます。
このレポートではネットワークの合意形成に用いられる電力消費量が比較的少ないパブリックチェーンであるChia Networkについて概観します。
公式Webページ
https://www.chia.net/
Green Paper
https://www.chia.net/assets/ChiaGreenPaper.pdf
Proof-of-Space and Timeドキュメント
https://eprint.iacr.org/2017/893.pdf
Chialispドキュメント
https://chialisp.com/
ソースコード
https://github.com/Chia-Network

Chia Networkの歴史

Chia Network Incは、2017年8月にデラウェア州で法人化され、BitTorrentネットワークの発明者であるBram Cohen氏によって設立されました。設立以来、同社はChia Networkの開発に注力してきました。
2018年8月、Chiaは最初のオープンソースのライブラリを公開しました。その後、2019年1月に、プロトコルのProof of TimeであるVerifiable Delay Function(VDF)をオープンソース化。2019年7月、同社はProof of Spaceのグリーンペーパーをリリースし、テストネットのアルファ版をリリースしました。
Chia Networkは、2021年3月19日にパブリック・ブロックチェーンのメインネットを公開しました。最初の6週間はトークンのトランザクションが凍結され、ネットワーク上ではファーマー(マイナー)がブロック報酬を獲得することのみが可能でした。この取引停止期間は、ネットワークのセキュリティを確保し、テスト時間を確保するための猶予期間とされました。
現在は、ネットワークでトランザクションを解禁されており、多数の暗号資産取引所にて上場されています。

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