2025年3月、暗号資産ウォレットのセキュリティサービスを提供していたスタートアップ「Harpie（ハーピー）」が、サービスの即時停止と事業閉鎖を発表しました。Harpieは2022年にDragonfly Capital主導で450万ドルものシード資金を調達し、Coinbase VenturesやOpenSeaなど著名企業からも支援を受けた注目企業でした。にもかかわらず、創業からわずか数年での撤退となり、その理由について業界に衝撃が走っています。

Harpieチームは公式声明で「“盗難ゼロ”の暗号エコシステム構築を試みたものの、持続可能なビジネスモデルを構築できなかった」と閉鎖の理由を述べ、ユーザーへの感謝と今後他の企業がこの課題に挑戦してくれることへの期待を表明しました。以下、Harpieの失敗要因についてプロダクト面、マーケット環境、競合状況、収益モデル、関係者のコメントといった観点から調査し、その結果を備忘録として残します。ご参考ください。