フィジタルNFTの事例分析と展望考察
2023年05月25日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- フィジタル とは?
- フィジタル×NFTにおける10の事例を紹介
- 展望
- 総論
前提
本レポートでは「フィジタル領域でのNFT」について解説します。
フィジタルはフィジカルとデジタルを組み合わせた造語であり、今までにないユーザー体験やマーケティングを創出する存在として注目が集まっています。中でも、デジタル部分にNFTを活用することで、NFT業界とフィジカルな商品を制作している業界のどちらも今まで作り出せなかった新しい体験が可能となります。
まずはフィジタル自体の概要を解説し、その後にフィジタル×NFTの事例を紹介します。そして最後はNFTのフィジタル利用の展望や可能性について考察します。
フィジタル とは?
まずはフィジタルという言葉について解説します。
「フィジタル(Phygital)」は、「物理的(Physical)」と「デジタル(Digital)」の2つの単語を組み合わせた造語です。物理的な世界とデジタルな世界が融合し、一体となった経験を指す単語として用いられます。
これはブロックチェーン業界特有の言葉ではありません。アメリカの広告・マーケティング会社の「Momentum」が2008年頃から使い始めました。
フィジタルはすでに様々な領域で活用されており、その具体例を幾つか紹介します。
- 小売業:QRコードを用いて商品に関する詳細情報を提供、店舗でオンラインでの注文や決済など。
- 不動産業界:VRツアーを活用した物件見学、ARでのインテリアシミュレーションなど。
- 教育:VRやARを使用した教材。例えば、歴史的な場所や科学的な概念を体験的に学ぶことが可能。
- 医療:患者と医師が物理的に同じ場所にいなくても診察や治療を行う。
- エンターテイメント:音楽コンサートやスポーツイベントでのVR体験、ARゲーム(ポケモンGOなど)など。
- トレーニングとシミュレーション:航空機のパイロットトレーニングや軍事訓練など、現実に近い環境でのシミュレーション。
- 家電:IoTデバイスを使った家庭の自動化。例えば、スマートフォンから家庭の照明や温度を制御することなど。
- 旅行業界:ホテルがデジタルチェックインやキーレスエントリーを提供することで、顧客の滞在体験をスムーズにする。
これらの例からも分かるように、フィジタルの応用範囲は非常に広く、私たちの生活の多くの面で既に利用されています。
業界もサービスもバラバラなので、厳密な言葉の定義は難しいですが、広義の意味で「デジタルと現実世界を組み合わせたサービスや商品」と捉えることができます。
フィジタルは、テクノロジーの進化によって物理的な世界とデジタルな世界がどんどん融合し、その境界が曖昧になっていく現代社会の象徴的な言葉とも言えます。そして、新たな価値創造やビジネスチャンスを生み出す可能性を秘めています。
現代において最も注目が集まるテクノロジーはAIとブロックチェーンです。なので、フィジタル領域でもブロックチェーンの活用が加速しているというわけです。
本レポートでは、フィジタルの中でもブロックチェーン領域(特にNFT)に絞り、その可能性について言及していきます。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。