ETHを投資対象として検討する 将来価値を考えるために見るべき指標、考え方
2019年02月21日
目次
- 前提
- ETHの現在のユースケースを整理する
- ETHは投資対象として妥当ではないという主な意見を整理する
- スマートコントラクトで担保を預託して金融取引を可能にする経済圏がETHに与える影響
- DAIとETHの関係は金本位制に似ている。
- 分散型金融の経済の成長速度
- PoSへの移行とETHの価格について
- Etheruemが使われてもETHが使われない未来はあるのか考える(オフチェーン、Ethermintなど)
- その他のブロックチェーンに対するEthereumの競争優位性
- 総論
前提
本レポートでは、ETHの将来価値を考えるために見るべき指標や考え方について考察を行います。
Ethereumは、スマートコントラクトを実行できるブロックチェーンとしては、2019年2月時点で最も時価総額が高いブロックチェーンです。
ブロックチェーン上のアプリケーションのアクティブユーザー数やトランザクション数は、EOSやTRONの方が上回っているというデータはありますが、依然、サードパーティーのプロジェクトの多様性や開発者コミュニティの層の厚さはEthereumに軍配が上がっているという点について異論がある人はいないでしょう。
もちろんEOSやTRONなどのブロックチェーンがより成長をして、将来において、あらゆる面でEthereumより存在感を高める可能性はありえますが、現時点においては、やはりEthereumはスマートコントラクトアプリケーションとして、最も重要度が高く開発が活発なブロックチェーンであることに変わりありません。
ただし、各ブロックチェーンのネイティブトークンのトークン設計には様々なモデルがあり、また、各ブロックチェーンのエコシステムは異なることから、「開発が活発でユーザーが多いブロックチェーンだからそのネイティブトークンも将来価値は上がる」と短絡的に考えることは出来ないでしょう。
本レポートでは、何がETHの将来価値に影響するかを深く考察します。なお、本レポートは、投資を助言するものではなく、情報共有を主な目的としたものです。投資への責任を負うものでもなく、投資助言にあたるものでもありません。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。